ハイブリッドバッテリー交換専門店
ハイブリッドピット千葉
ハイブリッドシステムチェックとは?
ハイブリッドシステムチェックは、ハイブリッド車の「システムエラー」をドライバーに警告する機能です。具体的には、駆動用バッテリーや電気モーター、高電圧ケーブル、エアコンコンプレッサーなどの主要部品が正常に起動しているかを確認します
こうしたチェック機能があることで車の異常を早期に発見し、重大なトラブルや事故を未然に防ぐことにつながります。以上の点から、ハイブリッドシステムチェックはドライバーと車の安全を守るための重要な機能といえます
ハイブリッドシステムチェックが点灯する主な原因
警告灯が点灯するのは、主に2つの原因があります。まずは、電気配線の断線やインバーターなどの故障です。これらはハイブリッドシステムの重要な部品で、異常が生じるとシステム全体に影響を及ぼします
次に、駆動用バッテリーの劣化もチェックランプが点灯する主な原因です。バッテリーはハイブリッド車の心臓部ともいえる部品で、老朽化が進むとシステムが正常に作動しなくなる恐れがあります
このように、警告灯が点灯した場合は重大な故障の可能性もあるため、早めに専門業者に車両の状態を診断してもらいましょう
ハイブリッドシステムチェックが点灯したまま走行しても問題ない?
ハイブリッド車のシステムチェックが点灯したときに、多くのドライバーは「車が止まってしまうのではないか」と不安を感じるものです。しかし、近距離であればランプが点灯したままでも走行自体は可能です。
それゆえ、自走可能な状況であれば、すぐにディーラーや整備工場で故障診断を受けましょう。専門的な知識と設備を持つ整備業者であれば、警告灯が点灯した原因を突き止めて必要な修理やメンテナンスを提案してくれます
しかし、警告灯が点灯した場合は自走できるか否かを判断するのは難しいかもしれません。ここでは、自走できるケースと自走できないケースの違いを詳しく解説します
近距離であれば走行可能なケース
ハイブリッドシステムチェックが点灯した際、どのような状況であれば走行可能なのか、また走行する際の注意点を紹介します
駆動用バッテリーの劣化
ハイブリッドシステムチェックが点灯する理由の多くは、駆動用バッテリーの劣化によるものです。ハイブリッド車には2種類のバッテリーが搭載されており、それぞれ異なる役割を果たしています
エンジンを動かすための補機バッテリー、もう一方はさまざまな電子デバイスに電力を供給する駆動用バッテリーです。駆動用バッテリーの寿命は、主要メーカーで走行距離10万km程度を設定しています
そのため、10万km近く走行しているハイブリッド車はバッテリーの経年劣化により電圧低下から警告灯が点灯してしまいます。しかし、駆動用バッテリーに異常が発生してもハイブリッド車には「補機バッテリー」があるため、こちらを使用すればガソリン車として走行できます
走行できないケース
ハイブリッドシステムチェックが点灯すると、走行できないケースを2つ紹介します。今回紹介するケースは、駆動用バッテリー以外が原因です。そのため、以下の2つの状況に遭遇した場合は周囲の安全を確認しながら車を路肩に停車させ、ディーラーやJAFなどに連絡を入れて指示を待ちましょう
インバーターの故障
インバーターは「逆変換装置」とも呼ばれ、ハイブリッド車には欠かせない重要な部品です。主な機能は、直流電源から交流電源への変換や、交流電源から別の周波数の交流電源を作り出すことです
こうしたインバーターの機能は自動車だけでなく、エアコンや冷蔵庫、洗濯機といった家電製品にも用いられています。ハイブリッド車におけるインバーターの役割は、主に2つあります。1つ目は、直流電源と交流電源の間で変換を行う「スイッチング回路」です
2つ目は、交流モーターの回転制御の役割です。ドライバーがアクセルを踏むと「インバーター」がモーターの回転数を制御し、車の速度を調節します。それゆえ、インバーターが故障すると速度調節や必要な電源の変換ができなくなり、車は自動的に走行停止に陥ります
DC/DCコンバータの故障
DC/DCコンバータの主な機能は、モーターを動作させるための高電圧を低電圧に変換することです。この低電圧はヘッドライトやナビゲーションシステムなど、電子デバイスを作動させるために必要です
しかし、DC/DCコンバータは高電圧と大きな負荷が加わる部分であるため、インバーターと同様に故障しやすい部品といえます。このため、DC/DCコンバータの故障は、車両の走行に大きな影響を及ぼす可能性があります
ハイブリッドシステムチェックが点灯した場合の流れ
ハイブリッドシステムチェックの警告灯が点灯した場合は、どのような手順で対処すべきなのでしょうか。事前に正しい対処法を身につけておけば、緊急事態にも冷静に対応できます
整備業者に連絡する
車の走行中に警告灯が点灯した場合にまず取るべき行動は、安全な場所に車を停車させることです。警告灯を放置し続けると、車両の損傷が進行してしまう恐れがあるためです。したがって、警告灯が点灯したら周囲の車に注意しながら停車させ、直ちに整備工場またはJAFに連絡しましょう
故障診断に合わせて部品の交換をする
故障した車をディーラーや整備工場に持ち込み、故障した箇所を特定します。故障診断は、車の具体的な問題を把握するための重要なプロセスです。故障した箇所が駆動用バッテリーの場合は、在庫が不足している可能性もあるため、車の修理が数週間かかるかもしれません。
また、修理費用もディーラーや整備工場によって料金に大きな差があります。とくにディーラーはメーカー純正品のみを取り扱っているため、交換費用が高くなる傾向があります
そのため、修理にかかる費用を事前確認して予算内で対応できるかの検討が必要です
ハイブリッドシステムチェックを消す方法
ハイブリッドシステムチェックの警告灯が点灯すると、パニックになる可能性も考えられます
そこで、この項では即座に警告灯を消す方法を説明します。ただし、これは一時的な策であり、根本的な問題解決にはならない点は理解してください
補機バッテリーの端子を外してリセットする
警告灯を消すもっとも手軽な方法が、補機バッテリーの端子を外して「強制リセット」をかける方法です。この方法はパソコンやスマートフォンが動作不良を起こした際、一度電源を切り再起動させるアプローチに似ています
具体的な手順として、はじめにトランクルームや後部座席下に位置する補機バッテリーの端子はスパナを使って外します。注意点としては、赤いキャップがついていない「マイナス端子」から取り外すことです。理由としては、プラス端子から外そうとすると、電流が流れたり火花が散ったりして火事やケガのリスクがあるからです。そして、端子を無事に外せたら車を15分程度放置します。この時間経過により、車の電装品関係が初期化されます
15分程度時間が経過したら車を再起動させ、警告灯が消えていれば対応完了です
OBD2スキャンツールとスマホでリセットする
車の警告灯を消す手段として、OBD2スキャンツールとスマートフォンを使用する方法もあります。OBD2スキャンは、主に車の故障コードを読み取るために広く使用されているツールです。車の各システムが発する信号を解析し、さまざまな問題を特定するのに役立ちます
また、このツールは専用アプリとの連携により車の警告灯をリセットすることもできます。OBD2を使う利点は、パソコンやスマートフォンの操作に慣れている人にとっては手軽にリセットできる点です
専用アプリをダウンロードし、スキャンツールを車に接続するだけで手軽に警告灯を消去できます。しかし、この方法も一時的な解決策であり、警告灯が再点灯する可能性がある点は覚えておきましょう
ディーラーで消してもらう
ハイブリッドシステムチェックの警告灯をもっとも確実で安全に消す方法は、ディーラーへの依頼です。専門技術者が警告灯の点灯理由を正確に診断し、適切に対応してくれるためです
なお、ディーラーに依頼すると、故障箇所の修理も一緒に提案されるかもしれません。たとえば、駆動用バッテリーの交換が必要な場合は高額な費用が発生する可能性があります。そのため、専門業者に修理依頼をする際は、修理費用を事前に確認してから判断するようにしましょう
まとめ
本記事では、ハイブリッド車に搭載されている「ハイブリッドシステムチェック」について詳しく解説しました
車の走行中に警告灯が点灯してしまえば、だれもが混乱してしまうものです。しかし、今回紹介した情報を事前に理解しておけば、慌てることもなく適切に対応できます。ハイブリッド車はガソリン車とは仕様が異なるため、今回の記事を参考に予期せぬトラブルにも冷静に対応できる知識を身につけましょう